海外FXでの税金 – 節税方法と税金対策

海外FX業者で取引したとしても、日本に在住している限りは確定申告して税金を国に納める必要があります。

ただし、国内FXの税金と海外FXの税金とでは課税システムが異なるので注意が必要です。

そこで、今回は海外FXの税金について詳しく紹介したいと思います。

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海外FXの税金・節税対策の違い

 

◆国内FXは申告分離課税

まず国内FXの税制ですが、2012年に総合課税から申告分離課税に変更となりました。

申告分離課税とは、給与などの所得とは分離して、FX取引で得た利益に税率を掛けて税額を計算する方式。

税率は一律20.315%(所得税15%・住民税5%・復興特別所得税0.315%)で、2037年までは復興特別所得税として基準所得税額の2.1%が課せられることになっています。

FXの税金に詳しくない方は疑問を抱くかもしれませんが、国内FXを利用して得た利益が100万円でも1000万円でも1億円でも税率は同じになるのです。

また、以前は損失を繰り越して翌年の利益と相殺することは不可能でしたが、申告分離課税では1年間の取引で生じた損失を翌年以降3年間に限り利益から控除することが可能になっています。

例題として、2013年に200万円の損失を出し、その後、毎年利益が計上されたとして損失の繰り越し控除を説明しましょう。

【2013年】損失額200万円(課税額0円)
【2014年】利益額 50万円(損失の繰り越し控除適用で課税額0円)
【2015年】利益額 80万円(損失の繰り越し控除適用で課税額0円)
【2016年】利益額 50万円(損失の繰り越し控除適用で課税額0円)
※2017年からは利益額に応じて課税あり。

ただし、損失の繰り越し控除の適用を受けるには損失が出た年にも必ず確定申告を行う必要があります。

損失が出た時に申告を怠るトレーダーの方もいますが、それでは損失の繰り越し控除は受けられないので、確定申告は忘れずに毎年行ってください。

さらに国内FX取引は、他のFX会社の損益だけでなく、先物取引やオプション取引といった金融商品との損益通算が可能(株式の損益とは不可)です。

例えFX取引で損失が出た場合でも、先物取引の利益分で相殺することができるため積極的にトレードを展開することができます。

 

◆海外FXは総合課税(雑所得)

それに対して海外FXの税金は、総合課税(雑所得)に分類され、利益額によって税率が変化する累進課税が適用されます。

総合課税というのは、給与所得や不動産所得といった分離課税対象以外の所得にFX取引の利益を合算して課税する方式のことです。

では、累進課税での税率を具体的に説明しましょう。

【所得+海外FXの利益が合計195万円以下】→ 税率15%(所得税:5%+住民税10%)
【所得+海外FXの利益が合計195万円~330万円】→ 税率20%(所得税:10%+住民税10%)
【所得+海外FXの利益が合計330万円~695万円】→ 税率30%(所得税:20%+住民税10%)
【所得+海外FXの利益が合計695万円~900万円】→ 税率33%(所得税:23%+住民税10%)
【所得+海外FXの利益が合計900万円~1800万円】→ 税率43%(所得税:33%+住民税10%)
【所得+海外FXの利益が合計1800万円以上】→ 税率50%(所得税:40%+住民税10%)
※2013年1月1日から25年間、復興特別税として「所得税×2.1%」が上乗せされます。

このように海外FXでは、稼げば稼ぐほど税金が高くなるシステムなので、所得+海外FXの利益が1800万円を超えた場合には、なんと50%も税金が掛かってしまうことになります。

ちなみに、あくまでも目安ではありますが、所得+海外FXの利益が合計330万円以下であれば、申告分離課税である国内FXの税金よりも低いか同等の税金で済む計算となります。

なお、海外FXが総合課税(雑所得)に分類されて累進課税となるのは、海外FX業者が日本の金融庁の認可を受けていないため。

国税局の見解によれば、金融商品取引法に規定する店頭デリバティブ取引に該当しない取引は、申告分離課税ではなく累進課税が課せられるということです。

海外FX業者が日本の金融庁に登録しない最大の理由は、レバレッジ規制などの金融商品取引法の対象になってしまうことを避けるためです。

ご存知のように、国内FX業者での取引は最大レバレッジ25倍までと制限されています。

ところが、海外FX業者はレバレッジ規制の対象ではないため、ほとんどのFX業者で100倍~1000倍のハイレバレッジトレードが可能。

レバレッジ規制されるまでの国内FXトップレベルである300倍~400倍でさえ、もはや当たり前の世界に突入しています。

少額の自己資金でもハイリターンを狙えるのが海外FXの魅力なのに、レバレッジ規制の対象となってしまってはそのメリットがほぼ失われてしまうので、海外FX業者は日本の金融庁に登録しないわけです。

 

◆海外FXでは損失の繰り越し控除、損益通算はできない

国内FXの申告分離課税では損失の繰り越し控除が適用されたり、他の金融商品との損益通算が可能でしたが、海外FXの場合は基本的に損失の繰り越し控除も損益通算も認められていません。

国内FXの場合、3年間までは損失の繰り越し控除が適用されることはすでに説明しましたが、ここでは損失の繰り越し控除が適用された場合(国内FX)と適用されない場合(海外FX)の税金の違いを説明しておきます。

例えば、FXでは毎年利益と損失が交互になることも珍しくはありません。下記のように年度によっては赤字が出ることも当然あり得ます。

【1年目】200万円の損失
【2年目】100万円の利益
【3年目】200万円の利益

国内FXの場合は損失の繰り越し控除が適用されるので、上記の場合だと2年目までは通算で損失となり、利益が出た3年目に今までの通算利益(上記の場合は100万円)に対する税金を納めることになります。

一方、海外FXの場合は損失の繰り越し控除が適用されないので、年度毎に必ず処理をする必要があり、下記のように2年目も3年目も税金が発生してしまうことになります。

【1年目】200万円の損失 → 税金なし
【2年目】100万円の利益 → 100万円に対する税金発生
【3年目】200万円の利益 → 200万円に対する税金発生

また、国内FXでは先物取引やオプション取引などの損益とFXの損益は損益通算できますが、海外FXでの損益通算は原則として認められていません。

つまり、国内FXで得た利益や市場デリバティブ取引などの申告分離課税の金融商品と総合課税(雑所得)は損益通算できないということです。

ですので、国内FXと海外FXの両方で取引しているFXトレーダーの方は別々に確定申告する必要があります。

ただし、海外FXで得た利益でも、同じ総合課税(雑所得)の対象となる所得同士であれば損益通算することが可能です。

例えば、公的年金や原稿料・印税、講演料、アフィリエイト収入、インターネットオークションの売上などがそれに該当します。

 

◆年間でいくら利益が出たら確定申告?

海外FXと国内FXでは課税システムが異なることは前述しましたが、海外FXでも国内FXでも、サラリーマンやOLなどの給与所得者は年間20万円以上の利益、それ以外の方は年間38万円以上の利益があれば確定申告して税金を支払う義務が発生します。

それ以外の方とは、専業のFXトレーダー、扶養家族(専業主婦や学生など)の方、年金生活者などのことです。

自分がどちらに該当するか分からない場合や確定申告が必要かどうか不安な方は必ず税務署で確認するようにしましょう。

ちなみに、確定申告の期間は、原則として翌年の2月16日~3月15日(土日祝の関係で変更の場合あり)。昨年の1月1日~12月31日までの1年間の利益を翌年のこの時期に申告することになります。

海外FXの税金は総合課税(雑所得)に分類されますが、確定申告書に記載する際の利益分とは、FX取引で年間に得た利益から必要経費を差し引いた額。

これが最終的な課税対象額で、そこに税金が発生することになります。ですので、税金を減らすには必要経費を上手に活用することがとても重要なのです。

海外FXの確定申告で準備する必要書類はギリギリになって慌てないように、なるべく早めに用意することを心掛けてください。

 

◆確定申告は自己申告

日本は申告納税制度を採用しているので、確定申告はすべて自己申告となります。

税金対策として重要な必要経費も自己申告となるのですが、一体どこまでが経費として認められるのでしょうか。

答えは、自分で判断しないことです。とりあえずは海外FXトレードで利益を得るために使った費用はすべて申告してください。

「この経費は認められない」と勝手に判断して申告を見送っては、自ら節税対策を放棄してしまっているようなものです。

やり過ぎるのは問題ですが、とにかく自分が海外FXの経費だと思うもの(証明できるもの)はすべて自己申告するようにしましょう。

ただし、すべてが経費として認められるかどうかは別問題。比較的適応範囲は広いのですが、最終的に判断を下すのは税務署となります。

しかも、その税務署内でも担当者レベルで判断が異なるなど、海外のFX取引口座の経費として認められる明確なリストは存在しないようです。

参考までに、海外FXの確定申告で必要経費に認められる可能性が高いものを記載しておきます。

・海外FXのトレードに使用するパソコン、携帯端末の購入費
・海外FXのトレードに必要なプロバイダー料金、電話料金などの通信費
・海外FXに関する書籍・新聞図書費
・海外FX関連のセミナー受講費・交通費
・FXトレーダーとの情報交換(通貨や市場動向、取引方法など)の際に要した飲食費・交通費
・自動売買(EA)などの取引システム、インジケーターの購入費
・海外のFX会社と取引するために海外送金した際の手数料
・文具・事務用品
・家賃・光熱費

また、必要経費を証明するために領収書やレシートはとても重要です。確定申告用に必ず領収書やレシートは貰うようにして、いつでも分かる場所に保管する習慣をつけておいてください。

海外FXの税金を少しでも減らすために、節税に繋がる努力は惜しまずにやっておきましょう。

 

◆確定申告しないと脱税の対象に

海外FXの取引で確定申告が必要なケースなのに申告を怠ったり、虚偽の申告をした場合は脱税の対象となって、多額の追徴課税が発生したり、悪質と判断されれば逮捕される可能性もあります。

トレーダーで多いのが、利益が出ているのに面倒なので確定申告をしないパターン。

もちろん税務調査の対象となり、指摘を受けた場合は通常収める税金に加えて無申告加算税が課されることになります。

無申告加算税は原則として、納付すべき税額に対して50万円までは15%、50万円を超える部分は20%の割合を乗じて計算した金額。

「確定申告するのが面倒だったから」「申告のタイミングを忘れていた」というだけで、15%~20%の追徴課税を課せられては、1年間頑張ってトレードしてきた意味がなくなってしまいます。

さらに、隠蔽工作などの悪質な所得隠しが発覚した場合は、重加算税が課せられ、そこに延滞税と利子税も加わります。

重加算税は、無申告だった場合は無申告加算税+40%、申告税額が過小だった場合は過少申告加算税+35%が課せられることになります

脱税は所得税法違反という犯罪行為です。最悪のケースとしては刑事告発されて逮捕・起訴ということも現実的にあり得ます。

最近はマイナンバー制度の導入も影響しているのか、個人のFXトレーダーに対する税務署の締め付けはかなり厳しいものとなっています。

国内FX業者で取引するトレーダーと比べてあまり表面化していませんが、海外FXでの脱税で追徴課税される話もよく耳にするようになってきました。

せっかく稼いだ利益だけでなく、すべてを失ってしまうことにつながるかもしれないので、脱税という高いリスクが伴うような行動は絶対に慎んで、真面目に確定申告することを心掛けてください。

 

◆海外FXの方が税金が有利になるケース

海外FXも国内FXもそれぞれメリットとデメリットはありますが、税金面に関しては、申告分離課税と総合課税(雑所得)の違いや損失の繰り越し控除、損益通算の適用の有無など、海外FXの方が国内FXよりも不利となるケースが多いと言えます。

ただし、海外FXの方が税金が有利になるケースもあります。

海外FXは稼げば稼ぐほど税金が高くなる累進課税のシステムを採用していますが、【給与所得などの分離課税対象以外の所得+海外FXの利益が195万円以下の場合】は税率15%となり、申告分離課税を採用する国内FXの一律約20%より税率が低くなります。

ちなみに【所得+海外FXの利益が合計195万円~330万円の場合】は税率20%なので、利益が330万円以下なら国内FXと同等かそれよりも低い税金で済む計算となります。

サラリーマンや専業主婦、学生など、片手間の副業感覚でFXトレードしている方はこのパターンに該当するケースが多いので、海外FXの税制は少額投資のトレーダにとっては有利と言えるでしょう。

また、税金面ではないですが、ハイレバレッジ、ゼロカット、約定力、取引ツール、入金ボーナスなど、国内FXではあまり提供されていない魅力満載のシステム・サービスが海外FXにはあるので、大きなメリットとして付け加えておきたいと思います。

 

◆国内FXの方が税金が有利になるケース

国内FXは申告分離課税なので、利益が100万円でも1000万円でも1億円でも税率は一律約20%となります。

ですので、前述した海外FXとは逆に、年間330万円以上の利益が出るようであれば、海外FXより国内FXの業者を利用した方が税金的には有利です。

実際、少額投資の間は海外FXを利用し、まとまった利益が計上できるようになった段階で国内FXに移行して取引するトレーダーもいます。

また、損失の繰り越し控除と損益通算が認められているのも、海外FXにはない国内FXの大きなメリットです。

損失の繰り越し控除は3年間適用されるので、1年目に赤字が出た場合、その損失分を2年目、3年目に繰り越すことができます。

さらに国内FXは、他のFX会社の損益だけでなく、先物取引やオプション取引といった金融商品との損益通算が可能(株式の損益とは不可)。

例えFX取引で損失が出た場合でも、他の金融商品の利益分で相殺することができるわけです。

損失の繰り越し控除と損益通算は税金額にも大きな影響を与えるので、国内FX口座か海外FX口座かを選択する際の判断基準のひとつになるでしょう。

海外FXの知って得する節税方法

FXトレーダーであれば誰もが少しでも税金を安く抑えたいと考えるはずです。それは国内FXの口座でトレードしても、海外FXの口座でトレードしても同じこと。

ここでは海外FXでの節税方法に関する情報を様々な角度から紹介していきます。

 

◆必要経費として認められる可能性が高いもの

海外FXでの合法的な税金対策として絶対に知っておきたいのが必要経費(コスト)。

FX取引で年間に得た利益から必要経費と各種所得控除額を差し引いた課税所得額によって税率は決まることになります。

基本的に海外FXトレードで利益を得るために使った費用は、すべて必要経費として申告することができるのですが、経費として認めるか認めないかの最終的な判断を下すのは税務署です。

「確定申告は自己申告」の項目でも少し触れましたが、今回はより詳しく、海外FXの確定申告で必要経費に認められる可能性が高いものを紹介しておきます。

●【海外FXのトレードに使用するパソコン、携帯端末の購入費】
※モニター、プリンター、マウス、メモリー、記録メディアといった付属系の商品も必要経費として認められるでしょう。

●【海外FXのトレードに必要なプロバイダー料金などの通信費】
※電話料金、携帯料金も海外FX業者との専用回線であれば全額経費として認められ可能性は高いですが、仕事やプライベートなどの個人使用がある場合は、その利用の度合いに応じて経費として判断される割合は異なってきます。

●【海外FXに関する書籍・新聞図書費】
※海外FX市場の情報を収集するための有料メルマガや有料ニュースサイトなども必要経費として計上できます。

●【海外FX関連のセミナー受講費】
※セミナー会場までの交通費も経費として認められます。

●【FXトレーダーとの情報交換(市場の動向や取引方法など)の際に要した飲食費】
※トレーダーとの面会場所までの移動手段(交通費)も必要経費です。また、少し状況は違いますが、海外FX会社の担当者と直接打ち合わせをする機会などがあれば、それは出張旅費と言えるでしょう。

●【EA(自動売買)、インジケーターの購入費】
※海外FXに利用する目的で購入した取引システムであれば問題なく必要経費となります。売買シグナル受信費も認められるはずです。

●【文具・事務用品】
※文具・事務用品といっても幅広いですが、海外FXの取引環境に必要なものであれば経費として認められるはずです。

●【家賃・光熱費】
※自宅で海外FX取引をする場合は、その家賃の一部を必要経費として認められる可能性があります。また、FX専用オフィスをレンタルしている場合は、その家賃全額が必要経費の対象となります。光熱費の考え方も同じです。

●【英会話教室の費用】
※これは少し特殊なので微妙な感じもしますが、海外FXの口座開設や取引、サポート面などで英会話のスキルが必要であれば必要経費として認められる可能性があります。

なお、必要経費として認められる可能性が高いものでも、領収書やレシートなどの証明するものがない場合は却下されるケースがあるので注意してください。

 

◆取引手数料やスプレッドは経費?

海外FXの取引手数料とスプレッドは間違いなく経費なのですが、すでにトレードの段階で業者側が経費分として差し引いているので改めて申告する必要はありません。

これを改めて確定申告の時に経費に含めてしまうと、二重で経費を計上していることになるので結果的に虚偽申告となってしまいます。

もし誤って二重計上したとしても、税務署から指摘された段階で、勘違いからくる単純ミスと説明して修正申告すれば問題ないと思いますが、海外FXの取引手数料とスプレッドに関しては改めて確定申告で計上する必要がないと覚えておきましょう。

なお、海外FX取引するために海外送金した際の手数料は必要経費として申告してください。

 

◆両建てを使った節税対策(課税の繰り延べ)

課税の繰り延べは、“両建て”と呼ばれるFXの売買手法を用いることで可能になります。両建てとは、同一の通貨ペアで「買い」と「売り」のポジションを同時に持つことです。

両建ての場合、通常のパターンですと片方のポジションは買っても(含み益)、もう一方は負ける(含み損)ことになるので、損益の合計はほぼプラスマイナスゼロ。スプレッドコストが掛かることを考えればあまりメリットのない手法と言えます。

しかし、この両建てを効果的に使って節税対策をする方法があります。少し分かり辛いので具体例で説明しましょう。

例えば年末の段階で年間の利益が100万円だったとします。今回は経費などは考えないとして、このまま1年間の取引を終えれば100万円に対して税金が掛かることになります。

ですので、ここで両建てを仕掛けます。今回は仮にドル円(その時点でのレートは100円)を10万通貨ずつ両建てしたとします。

そして、年が明けるギリギリのタイミングまでポジションを持ち続けた結果、ドル円のレートは103円に。

ここで含み損のポジションのみを決済すれば損失は30万円となり、100万円-30万円=70万円で課税対象額を減らすことができます。

一方の含み益が出ているポジションの方は年明け後すぐに決済することで、30万円の利益は翌年に繰り延べすることが可能。ちなみに、翌年30万円の損失が出たとしたら相殺されて税金は事実上0円となります。

もちろん、利益を先送りしてるだけなので、翌年以降に利益が出た場合は税金を支払わなければなりません。

また、この両建てを使った節税対策には注意しておく点があります。

前述したスブレットコストが掛かる点と年末年始に大きくレートが急変した場合のリスクなどです。さらに、租税回避のための行為として税務署に問題視される可能性もあります。

知っておいて損はないと思いますが、個人的にはあまり積極的におすすめできる節税方法ではありません。

 

◆法人で海外FX口座を利用すれば節税になる?

法人で海外FX口座を開設した場合ですが、ある程度稼いでいるFXトレーダーにとっては節税対策としてメリットがあります。

これは国内FXでも同じなのですが、法人化して投資業務を会社の定款に盛り込めば、FXの利益は総合課税(雑所得)ではなくなり、商法上で事業収入となります(資金はすべて会社の経理を通す必要あり)。

事業収入なので、他の投資や事業の損失の穴埋めとして相殺することができるし、会社として赤字の場合は損失を9年間繰り越すことが可能です。

また、資本金1億円以下の法人と資本金を有しない法人は、
【年間所得800万円以下の部分】 → 税率15%
【年間所得800万円超の部分】 → 税率25.5%
となるので、海外FXの場合、累進課税で最大税率50%にもなる個人トレーダーに比べれば、法人化するメリットは大きいでしょう。

もうひとつのメリットは、法人の方が個人よりも必要経費として認められる範囲が広いことです。

個人で認められる経費に加えて、法人の場合は役員・社員への報酬、各種保険料、税理士への報酬、自動車購入費なども必要経費に計上することが可能です。

ただし、法人には金銭的な面での負担(デメリット)があります。

法人設立には登録免許税や定款認証手数料などの費用が掛かるし、毎年決算を行う必要があるので税理士に依頼すればその報酬も発生します。

また、個人の場合は損失なら発生しなかった税金も、法人の場合は例え赤字であっても毎年約7万円の税金を支払うことになります。さらに社会保険料も負担しなくてはいけません。

このように、法人で海外FX口座を利用するメリットは、トレードで稼ぐ利益によって大きく状況が変わるので、悩んでいる方は一度税理士に相談してみることをおすすめします。

 

◆入金ボーナスを利用した損失時の節税対策

海外FXのボーナスの種類は各業者によって様々で、入金ボーナス、口座開設ボーナス、証拠金ボーナス、初回取引ボーナス、リカバリーボーナス、誕生日ボーナスなどがあります。

その中でも代表的な入金ボーナスは、口座に資金を入金した時にその金額に応じて受け取れるボーナスのこと。

これには初回入金限定のパターン以外に、初回だけでなく追加入金の時もボーナスを付与する業者があります。

入金ボーナスの設定は海外FX業者によって異なりますが、最近では入金額に対して100%のボーナスを実施しているブローカーも増えています。

参考までに口座に10万円入金した場合の入金ボーナスを紹介しておきます。
【10%ボーナスの場合】10万円+ボーナス1万円=証拠金11万円で取引可能
【50%ボーナスの場合】10万円+ボーナス5万円=証拠金15万円で取引可能
【100%ボーナスの場合】10万円+ボーナス10万円=証拠金20万円で取引可能

海外FXのボーナスは基本的に証拠金として利用することしかできず、入金されたボーナスを即出金することはできません(※業者によって一定の取引条件をクリアすれば出金できるケースもあります)。

自己資金以上のトレードができるのは入金ボーナスの大きなメリットですが、ボーナスを使ってトレードすれば損失が出た場合に税金面で有利に働くことがあります。

例えば、ある海外FX業者に10万円入金して100%の入金ボーナスを得たとします。つまり、入金額の2倍の証拠金(20万円)が取引に使えるわけです。

結果、トレードに失敗して口座が0円なった場合、トレーダーが実際に入金した額は10万円でも、それにプラスしてボーナス分も損失としてカウントできるので、見た目では証拠金20万円が損失したことになるのです。

しかし、これではただ損失が増えただけになってしまいます。

もう少し詳しく説明すると、仮に海外FX業者A(入金ボーナスなし)と海外FX業者B(入金ボーナス100%)の2社で取引したとします。

【海外FX業者A】入金額10万円でトレードした結果、口座残高が30万円に増えて20万円の利益に。
【海外FX業者B】入金額10万円+ボーナス10万円の証拠金20万円でトレードした結果、口座残高は0円になり、20万円の損失に。

海外FX業者同士の損益通算は可能なので、業者Aの利益20万円と業者Bの損失20万円を相殺すれば利益が出ていない計算になります。

実質的には、業者Aの利益20万円-業者Bの損失10万円で計10万円の利益が出ているわけですが、損失分として計上できるボーナス証拠金のお蔭で利益は出ていないことになるのです。

当然ですが、損失が増えれば利益も減るので税金は少なくなったり、ゼロになる可能性もあります。ですので、ボーナスを使って損失を大きく見せることは節税につながるのです。

ここで疑問となってくるのは、「入金ボーナスは利益として所得に計上する必要があるのでは?」という点。

この点に関して現段階で明確な法律上のルールはないのですが、証拠金としてしか使えず現金化できないボーナスに関しては利益として計上する必要はありません。

百貨店やスーパーなどのポイントカードのポイント、フライトやショッピングで貯まるマイルと同じ意味合いだと考えれば分かりやすいのではないでしょうか。

また、この入金ボーナスを利用した節税方法は入金額以上の損失が出た場合に効果があるので、一度にまとめて入金するのではなく、小まめにコツコツと入金を繰り返す方が有効になってきます。

海外FX業者を選ぶ際は、初回入金限定でボーナスが付与される業者ではなく、初回入金にプラスして追加で入金する毎にボーナスがもらえる業者をチェックするようにしましょう。

 

◆税金対策として日本の非居住者になる

この税金対策は、副業感覚でFX取引をするトレーダーには関係ないのですが、年間数千万円以上の利益を安定して稼ぎ出すFX投資家であれば真剣に考えてみる価値のある方法です。

その税金対策とは、日本の非居住者になることです。

海外FX口座で取引したとしても、日本に居住している限りは国内で税金を納める義務があるというのは既に説明しましたが、海外に移り住んで日本の非居住者になればその必要はありません。

日本の国税庁の管轄外となり、新しい海外の居住国で税金が発生することになります。

ただし、海外には日本よりも税金が安い国(香港・シンガポール・マレーシアなど)もあるので、高額収入の方には最適な節税方法となるのです。

基本的に1年の半分以上を海外に滞在していれば非居住者となるのですが、海外勤務の期間が予め1年未満と定められている場合や滞在地が2ヶ国以上に渡る場合など、国税庁による非居住者の定義には様々なケースがあるので、実際に考えている方は必ず専門家に相談してから行動に移すようにしてください。

単純に税金対策だけを考えれば有効な手段かもしれませんが、海外に住むということはそれなりのリスクも生じてくるので、最終的な判断はあくまでも慎重に。

 

◆圧倒的な税金の安さを誇るシンガポールで法人設立

シンガポールでは、個人的にFXでいくら利益を得てもキャピタルゲイン税は一切必要ありません。

日本で海外FXの取引した場合は累進課税なので最大約50%の税率が課せられますが、シンガポールではキャピタルゲイン税は非課税です。

つまり日本で海外FXをした場合、5000万円の利益があればその半分の約2500万円を税金として納めることになるのですが、シンガポールでは0円ということです。

ただし、キャピタルゲイン税が非課税になるのは、シンガポール国籍を取得するか永住権を得るか、就労許可を取得する必要があります。

単純に日本からシンガポールに拠点を変えたからといって、すぐに非課税となるわけではないのです。

国籍取得や永住権獲得はかなりハードルが高いので、一番の近道はシンガポールで法人設立をすることが考えられます。

シンガポールで金融関係の業務を行う法人は、ライセンスの取得や様々な条件を満たしたうえで事業登録する必要があるのですが、法人の自己資金を金融市場で運用するだけならその必要はなくなります。

資産運用を事業とする法人を設立して代表となり、シンガポールに移り住めば日本よりも安い税率の恩恵を受けることができるわけです。

シンガポールの法人税は一律17%。

日本の法定実効税率約40%と比較すれば、いかにシンガポールの税率が低く設定されているかが分かると思います。アジア圏内で最も低い税率という話もあります。

また、シンガポールで法人を設立することで大幅な課税所得控除が受けられるのも魅力です。

法人税は17%ですが、これには課税所得控除があり、SGD(シンガポールドル)10,000まで75%、次のSGD290,000までは50%の課税所得控除を受けることができます。

さらに、新しく法人を設立してから3年間は、SGD100,000までの課税所得は全額控除され、次のSGD200,000の場合は50%が控除されるという、日本では考えられない税制となっています。

FXトレードで高額な利益を得ているトレーダーがこの状況を見逃すわけはなく、実際、数年前からシンガポールで法人を設立する日本人投資家の数が急増しているそうです。

とにかく高い節税効果が望めるシンガポール。日本とはかなりシステムが異なるので、興味のある方は一度確認してみてください。

 

◆副業で海外FXするトレーダーも節税対策は忘れずに

小遣い稼ぎにFX、貯蓄のためにFX、家計の足しにFXなど、最近は本業の片手間に副業感覚でFXトレードをしている方が増えています。

しかし、副業とは言え、収入があれば気になるのが税金のこと。サラリーマンやOLの経験しかない方にとっては、確定申告は未知の世界ではないでしょうか。

「年間でいくら利益が出たら確定申告?」の項目でも説明しましたが、改めて幾らの所得が出たら確定申告して税金を払う必要があるか具体的に解説していきます。

海外FXでも国内FXでも、サラリーマンやOLなどの給与所得者は、海外FXでの利益-必要経費が年間20万円以上であれば確定申告して税金を支払う義務が発生します。

逆に言えば、サラリーマンやOLが副業で海外FXの取引をしていた場合、所得が20万円以下であれば確定申告する必要はなく、税金も発生しません。

また、給与所得以外の人(専業主婦や学生などの扶養家族の人、年金生活者など)は、海外FXでの利益-必要経費が年間38万円以上であれば確定申告して税金を支払う義務が発生します。

これは給与所得を得ていない方の場合、基礎控除という制度があるからです。

ちなみに、海外FXの税金(総合課税(雑所得))と国内FXの税金(申告分離課税)とでは課税システムが異なるので税率は違いますが、この確定申告が必要なルール(年間所得)はどちらでも同じです。

給与所得者の年間20万円、給与所得以外の年間38万円という税金が発生するボーダーラインは、副業でFXトレードするトレーダーにとっては微妙なラインだと思うので、必ず必要経費などの節税対策は怠らないようにしましょう。

 

◆海外FXの節税方法で必要な考え方

経費を増やして税金を軽減する方法、両建てを使った税金対策、入金ボーナスを利用した節税対策、海外での法人設立など、「海外FXでの節税方法」に関する情報をいろいろ紹介してきましたが、やはり大事なのは税金のシステムを正しく理解することです。

インターネット上にはこの他にも様々な税金対策を指南するサイトがありますが、中にはかなりグレーな方法を記載しているケースも見受けられます。

それを信じた結果、税務署に指摘されて追徴課税を納める羽目になっては、節税どころの話ではありません。

確かに稼げば稼ぐほど税金で持って行かれるのは納得いかないかもしれませんが、それが法律であれば従うのがルールです。

だからこそ節税対策は重要となってくるのです。

まずはしっかりと海外FXの税金の知識・仕組みを理解すること。そこからが節税対策の始まりだと考えてください。

とは言え、法律は変更される可能性があるし、細かい情報まですべてチェックして把握するのは大変です。

そこで少しでも不安に感じる方は、税理士などの専門家に依頼することを検討しましょう。

実際、税理士を雇えば金銭的な負担が増えるので悩む部分はあるかと思いますが、税理士報酬も必要経費なので節税につながるし、利益的に問題がなければ税理士と契約して、節税対策について相談することをおすすめします。

何より税金のプロに任せておけば、FXトレードに専念できる環境が整うというメリットもあります。

 

◆節税対策にピッタリな海外FX業者

海外FXで口座を開設する際、ハイレバレッジやゼロカットシステム、約定力、取引ツール、入金ボーナスなど、より稼ぎやすい取引環境を判断基準としてFX業者を選択する方も多いと思います。

各業者ともそれぞれ個性あるサービス・キャンペーンを展開しているので、実際に選ぶとなれば悩む部分もあると思いますが、ここでは節税対策にピッタリなFX業者をピックアップして紹介したいと思います。

「入金ボーナスを利用した損失時の節税対策」の項目で説明したように、ボーナスを使って損失を大きく見せることで節税につなげる方法は、初回入金だけボーナスが付与される業者ではなく、初回入金にプラスして追加で入金する毎にボーナスがもらえる業者を選ぶのがベストです。

これは一度にまとめて入金するのではなく、小まめにコツコツと入金を繰り返す方が節税対策に有効だからです。

では、どの海外FX業者が節税対策に最適なのか。

それは、顧客満足度ランキングが常に上位で、ここ数年は日本人トレーダーからもかなりの人気を集めている「XM」です。

今、最もボーナス環境が充実している海外FX業者で、もちろん入金ボーナスも、初回入金ボーナス+追加入金ボーナスの二段構えで用意されています。

【初回入金ボーナス】入金額の100%(最大$500まで)
【追加入金ボーナス】入金額の20%(最大総額$5000まで)

その他では、初回入金ボーナスと再入金ボーナスを設ける「ACFX」などもありますが、入金ボーナスに関しては「XM」が最高の環境なのは間違いありません。

なお、「XM」のボーナスは入金額に対するボーナス率が変動する場合もあるので、定期的に情報はチェックするようにしてください。

 

◆経費の過大申告は脱税になる可能性も

「確定申告は自己申告」の項目で、必要経費に関しては、「自分が海外FXの経費だと思うものはすべて自己申告すること」と説明しましたが、あくまでも常識の範囲内に留めておいてください。

確かにFX取引の節税対策として経費を軽んじることはできませんが、何でもかんでも経費に計上して過大申告すれば結果的に脱税につながる可能性が出てきます。

海外FXには関係ないプライベートの飲食代や趣味に関する書籍代、トレードに使用しない個人的なパソコン代など、海外トレードには関係ないものを必要経費として申告することはできません。

あくまでも海外FXの必要経費として証明できるものだけを含めるようにしましょう。

また、領収書の偽造や改ざんなどで経費を水増しすることは完全な不正行為です。

軽い経費調整のつもりで行う方もいますが、経費の水増しは節税ではなく脱税となるので絶対に止めてください。

脱税は不正な手段で課税を免れることで、所得税法違反となります。

水増し行為などで意図的に正しく申告せず、脱税が悪質なケースと判断された場合は、通常納めなくてはならない税金に加えて、重加算税が課せられ、そこに延滞税と利子税も加わります。

重加算税は、申告税額が過小だった場合は過少申告加算税+35%、無申告だった場合は無申告加算税+40%が課せられることになります。

こうなってしまうと、節税どころの話ではなく、せっかく稼いだ利益さえも最悪すべて失うことになるかもしれません。

「少しぐらいは大丈夫。バレないはず」と、甘い考えで不正行為をしていると必ず痛い目に合います。

まずは海外FXの税金の仕組みをよく理解して、定められたルールを破ることなく、正しい節税対策を講じるように注意してください。

 

◆海外FXで節税に失敗

これは私の知り合いが過去に海外FXで節税に失敗した例です。

少し前の話になるのですが、まだサラリーマン時代だった彼がFXを始めて3年目の時、初めて年間利益でプラスとなり、約29万円を稼ぐことに成功したそうです。

その年はFX用にパソコンを買い替えたこともあり、年間の必要経費は少し多めで約12万円。

【収入約29万円-必要経費約12万円=所得約17万円】となり、所得が年間20万円以下なので税金の支払いは不要と考えていました。

ここに落とし穴があったのです。

実は彼はFXを始める前から副業として、アフィリエイトで利益を稼いでいたのです。毎年2~3万円程度の収入だったらしいですが、この年の収入は少し多めで約5万円。

ここでお気付きの方もいると思いますが、アフィリエイトの所得は雑所得に分類されます。もちろん、海外FXも雑所得なので両方を合算する必要があったのです。

結果、海外FXとアフィリエイトの合計所得は約22万円。課税対象額となるので、彼は正直に確定申告して税金を納めたそうです。

彼に認識の甘さがあったことは否めないですが、アフィリエイトの収入が少額だったこともあり、当時は合算するという意識はまったくなかったとのこと。

とはいえ、税金のシステムを理解していれば、上手く節税することで年間所得を20万円以下に抑えることができ、税金を支払う必要はなかったかもしれません。

副業としてトレードする方にとっては、税金を払う必要があるか払う必要がないかは大きな違い。節税対策も含めて正しい知識を身につけるようにしましょう。

なお、インターネットオークションや原稿料・印税、公的年金なども雑所得に含まれるので注意しておいてください。

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コメント

  1. 町野 より:

    初めまして 現在、国民健康保険の海外fx 兼業トレーダーです。

    今度、社会保険の会社へ転職なのですが、社会保険料は

    海外fxの所得も合算されるのでしょうか❔

    ご返答いただけますと嬉しいです

    1. 海外FXキラー より:

      町野さん、コメントありがとうございます。
      確定申告した場合は合算されますね。よろしくお願いします。

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